犬が膝の上で寝る行動に、可愛らしくて見とれてしまう飼い主さんもいるでしょう。
癒しの時間ではありますが、膝の上で寝る行動の理由や、寝方の違いなどを知るとさらに愛犬への理解が深まりますよ。
この記事では、犬が膝の上で寝る心理や、初対面の人に乗る時の心理なども解説します。
ぜひ、参考にしてください。
【獣医師監修】ドッグフードおすすめランキング|人気137種の評判&安全性を比較
犬が膝の上で寝る時に考えられる6つの理由
犬が膝の上で寝る時には次の6つの理由が考えられます。
安心したいから
犬は不安を感じた時に安心したくて飼い主さんの膝の上で眠ります。
雷のようにいつもと異なる物音や、旅先のようにいつもと異なる場所では、信頼できる飼い主さんの膝の上が一番安心です。
何らかのストレスを感じている可能性もあるため、膝の上にいる愛犬が安心できるように声をかけて撫でてあげると良いでしょう。
甘えたいから・そばにいたいから
飼い主さんのそばにいたくて甘えたいからという理由で、膝の上で眠る犬が一番多いです。
膝の上はぬくもりや愛を感じられ、犬にとって大好きな場所でしょう。
日頃から、飼い主さんと愛犬の信頼関係が築けている証拠ですね。
スキンシップの一環として、膝の上の愛犬を見守ってあげましょう。
寒いから
寒い時期になると、暖かさを求めて飼い主さんの膝の上で眠る犬もいます。
特にチワワやポメラニアンなどの小型犬は寒さに弱く、寒い時期になると膝の上にくる子もいるでしょう。
犬にとって飼い主さんの膝の上は気持ちよく寝られる暖かさですね。
ただ、寒さに弱い犬もいるので、暖房器具をつけて愛犬の体が冷えないように注意しましょう。
優位性をアピールしたいから
膝の上に乗って相手へ優位性をアピールしている犬もいます。
飼い主さんが動こうとした時に唸ったり怒ったりする様子が見られたら、飼い主さんよりも愛犬が優位になり、立場が逆転していると考えられるでしょう。
相手よりも自分の方が偉いとアピールしている行為のため、膝の上で寝させるのを止めさせてしつけをしていく必要があります。
膝の上で寝る以外にも、愛犬の方が優位に立っている様子がないか考えてみましょう。
飼い主さんのことが好きだから
飼い主さんのことが好きで、離れたくないから膝の上で寝ているとも考えられます。
起きている時に飼い主さんがトイレや別室に動くと、後ろをついて歩く犬もいるでしょう。
飼い主さんのことが好きで、どんな時も離れたくないという気持ちから膝の上で寝ており、愛情が伝わりますね。
習慣になっているから
子犬のころから膝の上で寝かしつけてもらっていると、習慣化する犬もいるでしょう。
人間の子どもは膝上で寝かしつけてもらっても、年齢と共に親から離れていきますが、犬は人間とは異なり、成犬やシニアになっても膝の上で寝るのが普通です。
また、野生の犬も、群れで体を寄せ合って寝る習慣があるため、飼い主さんの膝の上で寝るのも本能であるといえるでしょう。
飼い主さんの膝の上で寝るのが習慣になっているので、無理に辞めさせると不安な気持ちになる可能性もあります。
分離不安の様子がなければ、そのまま膝の上で寝かせてあげても問題ないでしょう。
犬の寝る位置にどんな意味がある?寝方と寝相でわかる飼い主への気持ち
膝の上での寝方ごとの犬の心理
膝の上で寝る愛犬の寝方によって、犬の心理は異なります。
愛犬が見せる寝方から、どんな気持ちで寝ているのか読み取ってみると面白いですよ。
愛犬のより良い理解者として、次の4つの寝方を参考にしてくださいね。
仰向け
仰向けでお腹を見せて寝ている姿を「へそ天」ともいいますが、この姿は飼い主さんの膝の上でリラックスできている証拠です。
仰向けの状態は、飼い主さんとのコミュニケーションや、病気の早期発見などの観察タイムにもなります。
普段から無防備な姿で居られるほど心を許してリラックスできるのは、良い信頼関係を築けているからですね。
うつぶせ
うつぶせは、何かあっても立ち上がれるように準備している体勢です。
緊張感や警戒心があるため、眠りも浅くストレスを感じている可能性があります。
愛犬がどのようなストレスを抱えているのか、不安に感じている要因はあるのか、観察して解消してあげると良いでしょう。
丸くなる
丸くなって寝る姿は冬に多く見られ、犬にとっては一般的な寝方でしょう。
体を丸めて寝ると体温を温存でき、内臓を本能的に守ることができます。
ただし、寒くないのに丸くなる様子が見られたら、不安やストレスを感じたり、体調が悪かったりする場合があるため、よく観察してあげましょう。
横向き
横向きで寝るのは、犬にとって体を楽に休めている証拠です。
いびきをかいて寝るほどリラックスできている犬が多いでしょう。
飼い主さんへの信頼や、居場所や環境への安心感があると、安心して寝られます。
横向きのまま熟睡している子も多いので、そっと見守って休ませてあげましょう。
犬が膝の上に乗る心理
犬が膝の上に乗る時に考えられる心理は3つあります。
愛犬の気持ちを汲み取ってあげると、より良い理解者になれるでしょう。
落ち着きたいから
不安な気持ちや何らかのストレスがあるため、安心して落ち着いて過ごしたいとの思いで、飼い主さんの膝の上に乗っていると考えられます。
信頼できる飼い主さんの膝の上であれば、不安な気持ちも和らぐでしょう。
ただ、いつもと違う鳴き声や、食欲がないなどの様子が見られたら、病気やケガなどの不安を飼い主さんに訴えている可能性もあります。
いつもと違う変化をいち早く見つけて、少しでも早く獣医師に相談しましょう。
くつろげる場所だから
飼い主さんの膝の上はくつろげる場所だと認識して、過ごしている子もいるでしょう。
犬によっては、飼い主さんとのスキンシップが多く、膝の上でしか休めない分離不安を抱えている子もいます。
飼い主さんから適度に離れても安心できるように、愛犬が過ごすゲージや環境を整えてあげると良いでしょう。
そばにいたいから
大好きな飼い主さんに可愛がってもらい、そばにいたいから膝の上に乗っているとも考えられます。
愛犬が膝の上に来て、目を見つめてくると、あまりの可愛さに撫でてあげる飼い主さんもいるでしょう。
膝の上に行くと可愛がってもらえるとわかっていて、飼い主さんのそばに行っているのです。
そばに来た時はスキンシップをとってあげると良いでしょう。
犬が初対面の人の膝の上で寝る心理
初対面の人の膝の上で寝る心理は、飼い主さんと同様に愛情表現の場合と、優位性を伝えている場合があります。
信頼関係がまだできていないのであれば、犬がマウンティングをとって初対面の人に自分の方が上だと表現しているのでしょう。
膝から降ろして唸ったり怒ったりする様子があれば、犬と人間の立場が逆転している可能性もあります。
初対面でも膝の上で寝る犬が優位性をアピールしている場合、膝には乗せないようにしましょう。
犬を膝の上に乗せるのはしつけ的には良いの?悪いの?
犬を膝の上に乗せるのは、しつけ的に良い場合と悪い場合があるため、どんな時に乗せていいのか解説します。
乗せて良い場合はこんな時
普段から飼い主さんの指示を聞き、愛情表現として膝の上に乗ってくる犬は、そのまま乗せても良いでしょう。
飼い主さんの膝に乗って甘えたり、不安な気持ちを安心させたりできるため、愛犬にとって欠かせないスキンシップです。
無理やり膝から降ろさず、満足するまで甘えさせて、信頼関係を築いていくと良いでしょう。
乗せない方が良い場合はこんな時
飼い主さんにマウンティングをするようであれば、膝の上から降ろして犬にしつけをしていきましょう。
例えば、愛犬を膝上から降ろした時に唸ってきたり、腰を振ったりする様子が見られるのであれば、犬が自分の方が優位に立っていると主張しています。
初対面の人にも見せる可能性があるため、膝の上に乗せないようにしましょう。
何でも許していると、わがままが全て叶うと学習してしまい、飼い主さんの指示を聞かなくなるため、毅然に「降りて」と伝えて降ろすようにします。
「降りて」の指示で膝から降りるように指導し、犬と人の立場を学習させると良いでしょう。
まとめ
愛犬が飼い主さんの膝の上に乗ってくる姿は、とても可愛くて愛おしいでしょう。
愛情表現や信頼を理由に、膝の上に来てくれているので、スキンシップのひとつとして関わってあげると良いですね。
愛犬の様子を観察していると、寝方ひとつでもあらゆる気持ちが読み取れます。
膝上に乗る以外でも、愛犬の愛情表現や健康状態などさまざま読み取れるため、よく観察してコミュニケーションを大切にしましょう。