「シェルティは飼いにくい犬なの?」
「シェルティの性格は?」
「シェルティを室内で飼う際の注意点はある?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
シェルティの愛称でも有名なシェットランド・シープドッグは、元々スコットランドで牧羊犬として活躍していました。
牧羊犬としての性格が残っていることから、無駄吠えや毎日十分な運動が必要になる点から飼いにくいと言われることがあります。
ただし、飼いにくいと言われる理由を理解しておけば、事前に対策ができるだけでなく、思っている以上に飼いやすいと感じる場合もあるでしょう。
そこで今回は、シェルティが飼いにくいと言われる理由を紹介するとともに、シェルティの性格や歴史などシェルティを迎え入れようか悩んでいる方が知っておくべきことを紹介します。
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シェルティが飼いにくいと言われる理由
なぜシェルティは飼いにくいと言われるのでしょうか。
以下では、シェルティが飼いにくいと言われる主な理由を紹介します。
- 牧羊犬としての性格が残っており無駄吠えがあるから
- 毎日十分な運動をさせる必要があるから
- ストレスを溜め込んでしまうことがあるから
- ブラッシングに時間がかかるから
牧羊犬としての性格が残っており無駄吠えがあるから
シェルティは、元々スコットランドのシェトランド諸島で牧羊犬として活躍していた犬です。
そのため、シェルティには牧羊犬としての本能が強く残っており、環境の変化や不審な音、人や他の動物の動きに敏感に反応し、吠えてしまうことがあります。
この「無駄吠え」とも言われる行動は、アパートやマンションなどの集合住宅での飼育時には隣近所とのトラブルの原因となることも。
そのため、シェルティを飼う際には、吠え癖の対策やトレーニングが必要となることが多いのです。
毎日十分な運動をさせる必要があるから
シェルティは活発で知能が高く、元々牧羊犬として活躍していたことから、毎日の十分な運動が不可欠です。
短時間の散歩だけでは、そのエネルギーを消費することができず、運動不足となってしまうため、30分程度の散歩を1日2回ほど行う必要があります。
運動不足が続くと、ストレスがたまり、無駄吠えや破壊行動などの問題行動を起こす可能性が高まることも。
そのため、シェルティを飼う際には、日常的に十分な運動の機会を与えてあげることが重要です。
ストレスを溜め込んでしまうことがあるから
シェルティは感受性が強く、変化やストレスに敏感な犬種と言われています。
そのため、環境の変化や飼い主の気持ち、他のペットや人間との関係など、様々な要因でストレスを感じやすい傾向があります。
ストレスが溜まると、吠える、噛む、甘噛み、破壊行動などの問題行動を引き起こすことも。
定期的な運動やスキンシップ、トレーニングなどでストレスの発散を助けること、安定した生活環境を提供することが求められます。
毛のお手入れに時間がかかるから
シェルティは、長いダブルコートの毛が特徴的な犬です。
特に、春から初夏、秋から冬にかけての抜け毛の季節には大量の毛が抜けることがあります。
そのため、定期的なブラッシングやトリミングが必要となります。
また毛が絡まりやすいため、毎日のブラッシングが推奨されており、特に抜け毛の多い季節には、毛のお手入れにかなりの時間を要します。
適切なケアを怠ると、毛玉ができやすくなり、皮膚病のリスクも高まるため、シェルティの毛の管理とケアが大変な点が飼いにくいと言われる要因の1つとなっています。
シェルティの性格
シェルティは飼いにくいと言われることがありますが、性格や特徴を知っておけば意外と飼いやすく、また、事前に対策もできます。
以下では、シェルティの性格を紹介します。
- 温厚で愛情深い
- 警戒心が強い
- 運動が大好き
温厚で愛情深い
シェルティは、見た目の美しさだけでなく、忠実・温厚で愛情深い性格で多くの人々に愛されています。
一方で、シェルティは感受性が強い部分もあるため、飼い主の感情や気持ちを敏感に察知し、ストレスを抱えてしまうことも少なくありません。
そのため、優しさや愛情を持って接してあげることで、より一層の絆を感じることができるでしょう。
警戒心が強い
シェルティは、元々牧羊犬として活躍していたこともあり、警戒心が非常に強い性格でもあります。
知らない人や動物に対しては、少し警戒し、過剰に吠えたり、攻撃的な行動をしてしまうことも少なくありません。
ただし警戒心が強い性格は、しっかりとしたトレーニングと社会化を行うことで、番犬としての能力も発揮します。
そのため、パピーの頃から人間に慣れさせたり、しつけをすることが重要です。
運動が大好き
上述したようにシェルティは元々、スコットランドのシェトランド諸島で羊を追う牧羊犬として活躍していました。
そのため、高い運動能力とスタミナが特徴的で、日常的に十分な運動が欠かせません。
適切な運動の機会を与えてあげることで、シェルティはそのエネルギーを適切に放出することができ、健康的な生活を送ることができます。
散歩や遊びはもちろん、ドッグランなどで思いっきり走らせてあげるなど、シェルティの運動能力を最大限に活かすことが重要です。
運動を十分にすることで、シェルティの心身ともに健やかな状態を保つことができるでしょう。
室内でシェルティを飼う際のポイント・注意点
シェルティは室内で飼うことはもちろん可能ですが、いくつか注意すべきポイントがあります。
以下では、室内でシェルティを飼う際のポイント・注意点を紹介するため、しっかり確認しておきましょう。
- 30分以上の散歩を1日2回程度行う
- できるだけ毎日ブラッシングをする
- 怒るしつけは避ける
- 年齢や目的に適したドッグフードを与える
30分以上の散歩を1日2回程度行う
シェルティは元々牧羊犬として活躍していたため、高いエネルギーと運動能力が特徴的です。
室内で飼う際には、1日に2回、30分以上の散歩を心掛けましょう。
散歩だけでなく、家の中で遊んであげることやトレーニングもエネルギーの放出やストレスの解消に役立ちます。
毎日十分な運動をさせてあげることで、シェルティの心身の健康を保つことができるのです。
できるだけ毎日ブラッシングをする
シェルティは長くて美しい被毛が特徴的ですが、それと同時に、抜け毛や絡まりが発生しやすいのも事実です。
そのため、毎日のブラッシングは欠かせませんが、特に抜け毛の多い季節には、しっかりと行い、毛の健康を保ちましょう。
また、定期的にトリミングを行うことで、清潔感を保つとともに、皮膚病のリスクを低減することができます。
怒るしつけは避ける
シェルティは感受性が高く、飼い主の言葉や態度に敏感に反応します。
過度に厳しいしつけや、怒鳴るような接し方は、シェルティの心を傷つける可能性があります。
もちろん、ダメなことは教えてあげる必要はありますが、それ以上に良い行動を褒めることで、信頼関係を築き上げましょう。
愛情深く接することで、シェルティも安心して室内での生活を楽しむことができます。
年齢や目的に適したドッグフードを与える
シェルティの健康を考慮すると、適切な栄養摂取は非常に重要です。
成犬、子犬、シニア犬など、年齢や体調に応じたドッグフードの選択が求められます。
また、活動量に応じて、エネルギー量や栄養素のバランスを考慮したフードを選ぶことが大切です。
高品質なドッグフードを選び、シェルティの健康と美しさを保ちましょう。
シェルティの基本情報
原産国 | スコットランド |
価格 | 20万円〜50万円 |
平均体高 | 35cm~37cm |
平均体重 | 9kg~11kg |
平均寿命 | 12歳〜13歳 |
以下では、シェルティの基本情報を紹介します。
- シェルティの歴史
- シェルティの毛
- シェルティのかかりやすい病気
シェルティの歴史
シェルティ、正式にはシェットランド・シープドッグ(Shetland Sheepdog)は、スコットランド原産の犬種で、その名の通り、もともとは羊を誘導する牧羊犬として使用されていました。
シェルティの先祖は、スコットランド諸島に持ち込まれたスカンジナビアの小型の牧羊犬や、アイスランド・シープドッグ、さらにはスコットランド本土のコリーなどと考えられています。
19世紀の終わり頃には、美しい外見や賢さからイギリスの人々の間で人気となり、20世紀以降は、世界各国にに輸出されるようになり、現在では、忠実さ、賢さ、美しい被毛から、世界中で愛される犬種の一つとなっています。
シェルティの被毛・毛色
シェルティの特徴的な被毛は、上毛と下毛の2層構造のダブルコートで形成されています。
この多毛な被毛は、シェットランド諸島の厳しい気候から体を守る役目がありました。
しかし多毛性により、特に年2回の換毛期には驚くほどの毛が抜けるので、注意が必要です。
以下は、シェルティの毛色と特徴です。
セーブル
多くのシェルティに見られる、茶色系の美しい毛色です。
色の深さやホワイトの混ざり具合によって、さらに2つのサブタイプ、「ピュアセーブル」と「ヘテロセーブル」に細分化されます。
特に「ピュアセーブル」では、背中などに黒色が現れることが特徴的です。
トライカラー
黒、ホワイト、タンの3色が特徴的なカラー。
この3色の組み合わせは犬によって異なり、特にホワイトは胸や顔、足に多く現れる傾向があります。
バイブラック
黒とホワイトのシンプルな2色構成。
一般的にシェルティには「タン」が入っていることが多いですが、バイブラックには入っていません。
ブルーマール
シルバーブルーの基調に、ブラックの斑点模様が散らばるカラー。
マール遺伝子と呼ばれる特定の遺伝子を持ち、瞳の色がブルーやその変種であることが特徴です。
バイブルー
ブルーマールの特色を持ちつつ、タン色が含まれない配色。
バイブルーも瞳の色にブルーが見られる「マール遺伝子」が一般的です。
シェルティのかかりやすい病気
シェルティは比較的健康的な犬種ではありますが、いくつかの遺伝的な疾患に注意が必要です。
中でも、眼の疾患であるコリオレチニットや進行性網膜萎縮、股関節の形成不全、甲状腺の異常などが挙げられます。
また、遺伝的に耳の疾患にかかりやすい傾向があるため、定期的な健康診断や耳のケアが推奨されています。
飼い主としては、これらの病気の早期発見・早期治療、運動やドッグフードなどを気にかけてあげることで、シェルティの健康を長く保つことができるでしょう。
シェルティの飼い方に関するよくある質問
以下では、シェルティは飼いにくいと思っている人によくある質問を紹介します。
- シェルティの飼い主として向いている人・向いていない人は?
- シェルティの臭いはきつい?
- シェルティは室内飼いできる?
- シェルティとシェットランド・シープドッグの違いは?
シェルティの飼い主として向いている人・向いていない人は?
シェルティの飼い主として向いているのは、犬とのコミュニケーションを楽しむことができ、長い被毛のケアや適切な運動などを積極的に取り組むことができる人です。
また、シェルティは感受性が高いため、優しく愛情深く接することができる飼い主が望ましいと言えます。
逆に、シェルティの特徴や性格を考えると、ケアや運動を継続的に行うことが難しいほど忙しい人、短気で怒りっぽい人は飼い主としては向いていないかもしれません。
シェルティの臭いはきつい?
シェルティ自体は特に強い体臭を持つ犬種ではありません。
しかし、その長い被毛は汚れや湿気を持ちやすく、適切なケアを怠ると臭いの原因となることがあります。
定期的なブラッシングやシャンプー、また湿った状態で放置しないことが臭い対策のポイントです。
毎日のケアを心掛けることで、シェルティの体臭は抑えられるでしょう。
シェルティは室内飼いできる?
シェルティは室内飼いが可能な犬種で、比較的アパートやマンションでも飼いやすいと言えます。
ただし、元々牧羊犬としての特性から、日常的に適切な量の運動が必要です。
室内だけでの運動には限界があるため、毎日30分程度の散歩を2回ほど連れて行ってあげることが重要です。
シェルティとシェットランド・シープドッグの違いは?
シェルティは、シェットランド・シープドッグの愛称です。
つまり、シェルティとシェットランド・シープドッグは同じ犬ということになります。
性格や特徴を理解してからシェルティを迎え入れよう!
今回は、シェルティが飼いにくいと言われる理由、シェルティの性格や歴史などシェルティを迎え入れようか悩んでいる方が知っておくべきことを紹介しました。
シェルティは、飼いにくいと言われていますが、賢く、忠実な性格であるため、しっかりしつけをしてあげれば、飼いにくいと感じることはないでしょう。
ただし、1日の運動量には注意が必要です。
上述しているように、シェルティは元々牧羊犬として活躍していたこともあり、活発的で運動量が多い犬種です。
ストレスを溜めてしまわないためにも毎日30分程度の散歩を2回ほど行ってあげるなど、十分に運動をさせあげることが重要になります。
シェルティを迎え入れようか迷っている方は、今回の記事を参考に考えてみてはいかがでしょうか。