子犬がご飯(ドッグフード)を食べなくて悩む飼い主さんもいるでしょう。
子犬は体を成長させるために、豊富な栄養が必要です。
ただ、食べない原因には、何らかの理由が関係しているため、正しい知識を得ておく必要があります。
この記事では、子犬がドッグフードを食べない6つの原因と対処法を解説します。
愛犬の健康のために、ぜひ参考にしてください。
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子犬がドッグフード(ご飯)を食べない6つの原因
子犬がドッグフードを食べない場合、おもに6つの原因が考えられます。
それぞれ紹介するので、愛犬を観察して当てはまる原因を探りましょう。
何かしらの病気・不調を抱えている
子犬でフードを食べない状態が1日続いたら、何かしらの病気や不調を抱えている可能性があります。
特に、子犬の消化器官は成長途中のため、食事後に消化不良を起こして、下痢や嘔吐をしやすいです。
食欲不振や消化不良以外にも、おやつや水でさえ摂取しなかったり、元気がなかったりする様子が見られたら、早めに獣医師に相談すると良いでしょう。
また、口の中に違和感がある場合も、フードへの食いつきが悪くなります。
日頃から愛犬の健康状態をみたり、検診やワクチンなどを受けたりして、健康管理をしましょう。
反抗期やわがままで食べたくない
成長につれて自我が芽生え、生後6か月〜1歳に反抗期をむかえる犬もいます。
反抗期では、ご飯を食べなかったり、飼い主さんの指示を聞かなかったりするでしょう。
フードを残して飼い主さんの様子を伺う犬もいるため、決められた時間内で食べさせるようにしつけると良いです。
フードを食べないからといって、おやつを与えると、フードを食べ残した方が美味しいものをもらえると学習してしまいます。
信頼関係を築いてしつけていきましょう。
しつけの方法は、「食べない時はフードをすぐに片付けるようにする」で解説します。
与えているフードが食べづらい
与えているフードが食べづらく、食いつきが悪くなっている原因も考えられます。
子犬はパピー用のウェットフードからドライフードに変える際に、食いつきが悪くなりやすいです。
嗜好性が高く食べやすいウェットフードから、硬いドライフードに変わると、前のフードを好んだりストレスを感じたりするでしょう。
ウェットフードからドライフードに切り替える際には、前のフードに新しいフードを少しずつ混ぜて、ドライフードに慣らしていくと良いです。
また、顎も成長途中のため、硬すぎたり大きすぎたりすると食べづらい犬もいます。
後の「フードをふやかして与えてみる」で詳しく解説しますが、ドライフードをふやかして与えると食べやすくなるでしょう。
ストレスによる食欲不振
ストレスによる食欲不振が原因で、フードを食べない場合もあります。
犬が感じるストレスには、次のような場面があるため、愛犬のストレス要因を考えましょう。
- 飼育環境が変わった
- 賑やかな環境で寝れていない
- スキンシップが多すぎる
- スキンシップが少なすぎる
初めて家に迎えた時や、飼育環境の変化、季節の変化などもストレスに感じる犬がいます。
また、子犬は昼寝が必要なため、賑やかな環境だとストレスを感じてしまうでしょう。
飼い主さんとの適度な距離感も成長には欠かせないため、注意が必要です。
誤って変なものを誤飲してしまった
子犬は食べて良いものと悪いものの判別がつかないため、誤って変なものを誤飲したのが原因で食欲不振になる可能性があります。
誤飲すると、腸に詰まったり胃腸を傷つけたりする恐れがあるため、危険です。
食欲不振だけではなく、嘔吐、下痢、震えなどの症状も見られる恐れがあるため、変なものを食べないように注意しましょう。
また、普段から誤飲してしまわないように、愛犬の届く場所に飲み込みそうなものを置かない工夫や、健康状態の変化に気付いてあげるのも大切です。
成長期から成体期に成長段階が変わりつつある
成長期から成体期に成長段階が変わりつつあり、食事の量が減ったため、食いつきが悪くなったと心配する飼い主さんもいます。
子犬期は体を成長させるために豊富な栄養素が必要ですが、成体期に近づくにつれ、食への落ち着きが見られるようになるでしょう。
ただ、これまで通りのエネルギー量を与えると、栄養過多で肥満になる恐れもあるため、フードを成犬用に切り替えたり給餌量を調整したりして、対処すると良いです。
個体差もありますが、成犬用のフードへは次のタイミングで切り替えると良いでしょう。
- 小型犬:生後8~9か月
- 中型犬:生後10~12か月
- 大型犬:生後17~18か月
フード切りかえのタイミングが難しい場合は、動物病院で相談すると良いでしょう。
子犬がドッグフードを食べない時の3つの対処法
子犬がドライフードを食べない時の対処法を3つ紹介します。
フードをふやかして与えてみる
子犬期ではウェットフードに慣れているため、ドライフードもふやかして与えてみると、食べやすくなる可能性があります。
ふやかして与えると、風味が高まり、フードのいい匂いで食欲が刺激されます。
また、硬いフードに慣れるまで柔らかさを調整すると、次第にドライフードにも慣れていくでしょう。
ふやかす際には、ぬるま湯で10分ほどつけて、人肌に冷ましてから与えます。
ドライフードへの食いつきもよくするために、ふやかす時間を短くしたり、ぬるま湯の量を減らしたりして慣らしていきましょう。
ドッグフードのふやかし方やふやかすメリットデメリットなどを紹介
食べない時はフードをすぐに片付けるようにする
フードを食べない時はすぐに片付けるようにして、決まった時間で食べるようにしつけをしましょう。
例えば、フードを15~20分と決めて出しておきます。
決めた時間内に食べない場合、フードを処分しましょう。
次の食事時間までおやつを与えず、同様に食事させると、お腹がすいて食いつき、決められた時間内で食べる学習もできます。
また、食べなかったフードは、付着した唾液から菌が繁殖したり、空気に触れて酸化したりと品質が低下するため、処分した方が良いです。
愛犬のしつけや健康のために、フードを食べない時はすぐに片付けましょう。
ドッグフードを成犬用に変える
成犬期用の体に適したフードを与えると、食いつきが期待できるでしょう。
成犬用に変えるのは、成長段階が切り替わる生後8か月からで、体の大きさによって変わります。
- 小型犬:生後8~9か月
- 中型犬:生後10~12か月
- 大型犬:生後17~18か月
上記のタイミングが成犬期に変わる段階のため、成犬期に徐々に切り替えていくと良いでしょう。
また、子犬期には、成犬用よりも栄養が豊富なフードを与えるべきであるため、早めに成犬用に切り替えるのはよくありません。
成長段階に応じてフードを切り替えましょう。
子犬に成犬用フードはいつから与えるべき?切り替え時期やおすすめフードを紹介
すぐに動物病院へ連れて行くべき不調症状
子犬がフードを食べない時に、次のような不調症状が見られたら、すぐに動物病院へ連れていきましょう。
- 食欲不振
- 下痢
- 嘔吐
- 血便
- よだれが垂れている
- 震え
- 痙攣
- 水を飲まない
- おやつも食べない
- ぐったりして元気がない
このような症状は、病気や誤飲による原因が考えられます。
誤飲の場合は、胃の粘膜や消化器官を傷つけている可能性もあるため、吐き出した場合もその物を持って病院へ連れていき、相談しましょう。
2日以上ご飯を食べないなら病院へ連れて行こう
2〜3日以上ご飯を食べないなら、体調の変化がなくても病院へ連れて行きましょう。
1日に必要な栄養を摂取できていないとなると、今後の病気のリスクや健康面で心配です。
日頃から健康を管理し、2〜3日以上食べないなら病院を利用して、病気のリスクを軽減してあげましょう。
まとめ
子犬がドッグフードを食べない場合は、あらゆる原因が考えられます。
特に、ウェットフードからドライフードに切り替えるタイミングは、硬いフードに慣れておらず食いつきが悪くなるでしょう。
病気や体調不良の可能性もあるため、子犬の様子をよく観察して変化に気付いてあげる必要もあります。
成犬に向けて健康な体へと成長できるように、サポートしましょう。
また、必要に応じて動物病院へ相談するといいですね。
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