犬の行動にはサインが隠れていると言いますが、しつこく顔をなめてくるのはなぜなのか、「愛情表現かな」と思う人も多いでしょう。
ただしつこくなめてくるのには、ネガティブな心理が関係している可能性もあるのです。
この記事では、犬がしつこく顔をなめるのはなぜか、やめさせる方法や口や手の場合についても解説します。
行動心理を知り、愛犬の気持ちを理解しましょう。
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犬がしつこく顔をなめる理由は「不安」が原因の恐れがある
犬がしつこく顔をなめる理由は、「不安」でストレスを感じているという原因が考えられます。
例えば、なめてきたときに注意すると多くの犬は中断しますが、何かに不安を感じている犬はなかなかやめられません。
飼い主の顔を舐めてストレスを緩和していると考えられるでしょう。
愛犬が何にストレスを感じているのか想像し、他の問題行動に繋がらないように病院に連れて行くと良いですよ。
犬が顔をなめる3つの理由
犬が顔をなめる主な理由は3つ考えられます。
- おねだりするため
- 愛情を表現するため
- 食べ物の匂いが顔からするから
どんな理由でなめているのか考えると、愛犬への理解も深まりますよ。
おねだりするため
犬は飼い主に何かおねだりするために、顔をなめるケースがあります。
飼い主の顔をなめて気を引き、おやつやご飯、散歩などを要求しているのです。
「そろそろ散歩の時間かな」と、何をおねだりしているのか考えてあげましょう。
愛情を表現するため
犬は飼い主が大好きで愛情を表現するために顔をなめているケースがあります。
野生の本来の犬も、自分の群れや家族の顔をなめて、愛を伝えたり絆を確かめたりしているのです。
愛情を伝えてくれているということは、信頼関係ができていて犬にとっても幸せだという証拠ですね。
食べ物のにおいが顔からするから
飼い主が何か食事をして食べ物のにおいが顔からするため、顔をなめているケースがあります。
大好きな飼い主から、食べ物のにおいがしたらなめたくなりますね。
食べ物を要求しているとも考えられるため、適切なタイミングで食事やおやつを与えましょう。
犬の顔なめをやめさせる方法
顔をなめる行為は犬からの愛情表現でもありますが、しつこくなめられると疲れてしまいますね。
犬の顔なめをやめさせるには、次の3つの方法を試すと良いでしょう。
- 「ダメ」と短く注意する
- ストレスを抱え込ませないような接し方をする
- 一旦落ち着かせるために愛犬から距離を置く
また、なめ癖がついている場合はすぐには直せないため、根気よく取り組むと良いですよ。
「ダメ」と短く注意する
犬が顔なめをはじめたら、「ダメ」と短い言葉で注意をします。
短くはっきりと伝えると、言葉を理解してやめられるようになるでしょう。
顔なめ以外にもやめさせたい行動があれば、一貫して「ダメ」と伝えると、より指示の理解を深めて飼い主の指示を聞きやすくなりますよ。
ストレスを抱え込ませないような接し方をする
犬が顔をなめている原因がストレスであれば、ストレスを抱え込ませないような接し方をしましょう。
犬のストレス軽減のために、次のようなポイントで現状を確認すると良いですよ。
- 落ち着いた環境を用意する
- コミュニケーションをとり愛情を伝える
- 運動や知能を刺激する
- 一旦落ち着かせるために愛犬から距離を置く
まず、犬の気持ちが安らぐ環境を見直し、大きな音がない落ち着いて過ごせる居場所を用意します。
環境の改善だけではなく飼い主さんからの愛情を受けるとストレス軽減できるため、遊びや散歩などコミュニケーションを十分にとりましょう。
他にも、多くの運動が必要な犬種や、知能が高く賢い犬種は、体力や頭を使うとストレス軽減できます。
愛犬に合わせてストレス軽減の対処をしましょう。
一旦落ち着かせるために愛犬から距離を置く
顔なめがやめられない場合は、一旦落ち着かせるために愛犬から距離を置くと良いでしょう。
物理的に届かない場所に顔があると、なめたくてもなめられません。
愛犬が落ち着くまで一時的に距離を置き、リラックスさせましょう。
人が犬に口をなめられるのは危険
人が犬に口をなめられるのは感染症を引き起こす可能性があり危険です。
想定される感染症には、パスツレラ病があります。
一般的には50%程の犬が、口腔内や鼻腔にパスツレラ病菌を保持しており、口をなめられたり噛みつかれたり引っ掻かれたりして感染する恐れがあるのです。
人間が感染したら、皮膚の化膿や外耳炎、呼吸器系の疾患などのリスクがあり、特に免疫力が低い人の感染が多いと言われています。
口をなめられないように、「待て」をさせたり自分の口を手でふさいだりして対処しましょう。
不衛生なのでなめられたらすぐに洗おう
犬は不衛生な場所や体などをなめるため、顔や口をなめられたらすぐに洗いましょう。
なめられるのを嫌がると犬にとっては悲しいですが、排泄物を口にしたり散歩時に匂ったりする犬もおり、衛生的とは言えません。
犬が口をなめてきたらすぐに洗い、その後体調の変化があれば速やかに病院へ行きましょう。
犬となめるに関するよくある質問Q&A
犬となめる行為に関するよくある質問を紹介します。
犬が手をしつこくなめる心理は?
犬が手をしつこくなめる心理は、手についている食べ物のにおいが気になっていたり、遊んでほしいとアピールしたりしていると考えられます。
甘噛みに発展したら遊んでほしいサインの可能性があるため、おもちゃを投げたり、引っ張り合ったりして遊ぶと良いでしょう。
また、顔をなめるのと同様でストレスを感じているケースもあるため、ひたすらなめるのであれば何がストレス要因か考える必要がありますね。
犬がずっと飼い主の口をなめるのはなぜ?
犬がずっと飼い主の口ををなめる主な心理は、愛情表現やストレスの軽減があるでしょう。
犬社会では愛情表現として顔や口をなめたり毛づくろいをしたりするので、飼い主が大好きな証拠です。
一方で、飼い主に何か不安を訴えていたり、なめる行為で安心を得ていたりするため、愛犬が何に不安を感じているのかを考えてあげましょう。
飼い主以外の顔・口を舐めるのはなぜ?
犬は飼い主以外の顔や口をなめる場面もありますが、飼い主の時とは違った気持ちでなめています。
初対面でもなめに行くのは人懐っこい犬が多く、相手を観察したい気持ちや、「仲良くしてほしい」という気持ちの表れでしょう。
口をなめるのは望ましくないため、飼い主以外になめに行った際も、「待て」と声をかけて距離をとらせると良いですね。
まとめ
犬が顔をなめるのは、愛情表現やストレス、何かをおねだりするなどの理由があります。
言葉で伝えられない分、顔や口、手をなめて気持ちを伝えているのです。
ただ、口をなめられたり傷口から唾液が入ったりすると、感染症を引き起こす恐れもあるため、なめた部分は綺麗に洗うようにしましょう。
愛犬がどんな気持ちでなめているのか、考えてあげると面白いですよ。