「犬がすぐ起きる原因は?対処法はあるの?」
「犬の適切な睡眠時間は?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
そもそも犬の睡眠は、浅い眠りである「レム睡眠」であり、また、耳が良いことからも少しの物音などですぐに起きてしまいます。
しかし、犬がすぐに起きてしまう原因は、寝る場所の環境や1日の運動量が足りないなど単に耳が良いから、レム睡眠だからだけでなく、いろいろと考えられます。
そこで今回は、犬がすぐに起きてしまう主な原因を紹介するとともに、犬がすぐに起きてしまう場合の対処法、犬が快適に眠れる場所、適切な睡眠時間を紹介します。
愛犬がすぐに起きてしまうことに悩んでいる方が知っておくべき内容になっているのでぜひ参考にしてください。
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犬がすぐに起きる理由
犬がすぐに起きる理由というのは、多くの飼い主が気にするポイントの一つです。
なぜ犬は簡単に目を覚ましてしまうのでしょうか。
以下では、犬がすぐに起きる主な理由を紹介します。
- 周囲の状況に気を張っているから
- 犬はレム睡眠だから
- 体力が有り余っているから
- お腹が空いている・のどが乾いているから
周囲の状況に気を張っているから
犬がすぐに起きてしまう大きな要因は、周囲の状況に気を張っているからという点です。
元々犬は、野生環境で生きていたため、自分たちの安全を確保するため、常に周囲の状況に敏感である必要がありました。
そのため、聴力に優れており、人間と比較すると音をキャッチする範囲は約4倍、音の大きさは約6倍も聞こえています。
人と生活するようになり、常に安全に気を使う必要がなくなったものの、野生の頃の修正で何らかの音や家族の動きなどに反応してしまい、すぐに起きてしまうというわけです。
したがって、犬は眠っている最中でも、周囲の音に注意を払い、必要に応じてすぐに目を覚ます準備をしています。
犬はレム睡眠だから
人間と同様に、犬も浅い眠りの「レム睡眠」と深い眠りの「ノンレム睡眠」の2つの睡眠サイクルがありますが、基本的に犬の睡眠は「レム睡眠」の時間が多く占めているといわれています。
ちなみに、人間は寝ている間の70%〜80%は深い眠りの「ノンレム睡眠」で、犬は睡眠の約80%が「レム睡眠」と言われています。
つまり、寝ている大半の時間がレム睡眠である犬は、犬は外部の音や刺激に非常に敏感で、すぐに目を覚ましてしまうのです。
体力が有り余っているから
犬は日中の活動が不足すると、夜間でもそのエネルギーが有り余ってしまうことがあります。
体力が有り余っている状態の犬は、深い睡眠を取るのが難しく、軽い刺激で目を覚ますこと傾向があります。
そのため、犬種や年齢などにもよりますが、1日2回程度の散歩やおもちゃで遊んであげることで、夜にしっかりと寝てくれるでしょう。
お腹が空いている・のどが乾いている
犬も人間と同じく、お腹が空いたり、のどが乾燥すると、自然と目を覚ましてしまいます。
特に夜間や早朝、犬が突然目を覚ます場合の原因として食事の間隔や水分摂取の時間が適切ではないという可能性があります。
適切な食事の時間や水分補給をさせてあげることで質の良い睡眠をサポートすることができるでしょう。
犬がすぐに起きてしまう場合の対処法
以下では、犬がすぐに起きてしまう場合の対処法を紹介します。
- 運動量を増やす
- 触れ合う時間を増やす
- ごはんの時間を見直す
運動量を増やす
犬は1日に十分な運動をしていないと、余分なエネルギーが残ってしまい、睡眠が難しくなることがあります。
そのため、犬種や年齢に合わせて、必要な運動量をしっかりと確保しましょう。
散歩はもちろん、暑い夏や寒い冬の室内でも、おもちゃを使って遊ばせてあげることが大切です。
日中の運動は、健康的な睡眠のみならず、全体的な健康維持にも役立ちます。
触れ合う時間を増やす
愛犬との信頼関係やコミュニケーションは、心の安定や安心感を生み出します。
日常的な生活の中で、犬との絆を深める時間を持つことは、質の良い睡眠に直結します。
おもちゃで遊ぶ、マッサージをする、単に一緒に過ごすだけでも効果的です。
心からの満足感は、犬の心を安らげ、ぐっすりと眠るための大切な要素となります。
ごはんの時間を見直す
犬の食事管理は、睡眠リズムにも影響を与える大切な要因です。
一日の終わりの食事の時間を少し遅くする、または、食事の間隔を適切に調整することで、深い睡眠につながります。
さらに、食事の内容や量も調整することで、睡眠の質を向上させることが可能です。
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犬が快適に眠れる場所
上記では、犬の睡眠はほとんどがレム睡眠であるため、すぐに起きてしまうと紹介しました。
ただし、できるだけぐっすりと寝させてあげたいですよね。
以下では、犬が快適に眠れる場所を紹介するため、できる限り良い環境を整えてあげましょう!
- トイレと寝床が別々の場所
- 暗くて狭い場所
- 外的刺激が少ない場所
トイレと寝床が別々の場所
意外に思われる方もいるかもしれませんが、犬はきれい好きな動物です。
そのため、寝床が汚れることにストレスを感じてしまうことも少なくありません。
犬は野生で生活していた頃に、住処として巣穴を作っていましたが、トイレをする際は必ず巣穴から出てしていたと言われています。
この習性からも、寝床とトイレの場所は分けてあげることが重要であると言えます。
パピーの頃は、トイレと寝る場所が同じでのゲージで過ごすことになると思いますが、トイレトレーニングが進んできたら、明確に二つの場所を区別してあげると、犬は更に安心して眠れるでしょう。
暗くて狭い場所
犬が心地よく眠るためには、野生の頃の習性を考慮することが大切です。
上述したように犬は巣穴の中で生活していたこともあり、狭くて薄暗い空間を好みます。
そのため、クレートというハウスがおすすめです。
このクレートは犬に巣穴のような安全な感じを与えてくれます。
ただし、犬が窮屈に感じないよう適切なサイズを選び、成長に応じて調整することが重要です。
外的刺激が少ない場所
犬の睡眠環境を考える際、外部の刺激を極力少なくすることも重要なポイントとなります。
人の出入りが多い廊下や扉付近、明るく騒がしいテレビの近くは避けた方が良いでしょう。
また、できるだけエアコンや扇風機の風が直接当たる場所や、外の音などの刺激から離れた場所を選びましょう。
成犬に必要な睡眠時間は約12時間
犬は生活環境や年齢に応じて、必要とする睡眠時間が変わりますが、成犬の場合は1日平均約12時間の休息を必要とします。
12時間は、人間と比較すると長めですが、上述したように犬の睡眠は「レム睡眠」が大半を占めており、多く取る必要があるからです。
そのため、犬が頻繁に目を覚ましているのを見かけても、合計で十分な睡眠をとっていればあまり心配する必要はないでしょう。
子犬の睡眠時間は約18時間
子犬は、1日に約18時間以上の睡眠が推奨されています。
18時間も寝ることに驚きを感じる方も多いでしょう。
ただし、子犬にとって心身の発展や健康を維持する上で睡眠は極めて重要です。
そのため、子犬が寝ている間は無理に起こすことなく、静かな環境を整えてあげましょう。
シニア犬の睡眠時間
年齢が上がると人間と同様に、犬も体力の低下を感じるようになり、シニア犬はより多くの時間を休息に費やすことが増えます。
さらに、健康上の問題がある場合、ほとんどの時間を眠りながら過ごすという場合も少なくありません。
しかしながら、過度な睡眠は筋力の低下を引き起こし、体の老化を加速させるリスクがあります。
シニア犬の健康維持のためにも、適度な運動や外の空気に触れさせてあげましょう。
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すぐに起きる犬に関するよくある質問
以下では、すぐに起きる犬に関するよくある質問を紹介します。
- 飼い主と一緒に寝ても良い?
- なぜ犬は人が動くとすぐに起きてしまうの?
- 犬が何回も起きるのはなぜ?
- 犬の寝不足サインは?
- 犬用のベットを買った方が良い?
- 普段はすぐに起きるのにゆすっても起きない時があるのはなぜ?
飼い主と一緒に寝ても良い?
犬にとって飼い主と一緒に寝ることは安心感につながります。
ただし、飼い主と犬の関係や、犬の性格や健康状態により異なります。
一緒に寝ることで犬が過度に依存するようになる場合や、飼い主の睡眠の質が低下する場合は、一時的に別々に寝た方が良い場合もあります。
なぜ犬は人が動くとすぐに起きてしまうの?
人間の睡眠は、浅い眠りの「レム睡眠」と深い眠りの「ノンレム睡眠」がありますが、これは犬にも当てはまります。
人間は寝ている間の70%〜80%は、「ノンレム睡眠」ですが、犬の睡眠は約80%が「レム睡眠」と言われています。
また、野生で生きていた頃の名残で聴覚が優れており、人間と比較すると音を拾える範囲は約4倍、音の大きさは約6倍も聞こえています。
つまり、耳が良く、浅い眠りのため、犬はすぐに起きてしまうというわけです。
犬が何回も起きるのはなぜ?
環境の変化、身体の不調、ストレス、寝床が悪いなどが挙げられます。
犬の睡眠環境や日常の様子を観察し、異常な行動や症状が見られる場合は獣医と相談することが推奨されます。
犬の寝不足サインは?
犬が寝不足の時、過度な興奮、食欲不振、元気のなさ、過度な鳴き声などのサインが見られることがあります。
十分な睡眠は犬の健康維持に必須ですので、寝不足のサインを見つけたら状況を見直してください。
犬用のベットを買った方が良い?
犬用のベットは必ずしも必要ではありませんが、現状で満足した睡眠ができていないようだったら検討してみても良いでしょう。
普段はすぐに起きるのにゆすっても起きない時があるのはなぜ?
犬が深い睡眠に入っている場合や、特に疲れている場合、ゆすったり声をかけても反応しないことがあります。
しかし、起きない状態が続く場合や、他の異常なサインが見られる場合は、獣医との相談が必要です。
犬が快適に眠れる環境を整えてあげよう!
今回は、犬がすぐに起きてしまう主な原因、犬がすぐに起きてしまう場合の対処法、犬が快適に眠れる場所、適切な睡眠時間を紹介しました。
上述したように、犬はレム睡眠であり、耳が良いことからもすぐに起きてしまうことは避けられないでしょう。
ただし、なるべく外的刺激が少ない場所や、暗くて狭い場所など、できる限り犬が快適に眠れる環境を整えてあげることで良質な睡眠につながります。
愛犬がすぐに起きてしまうことに悩んでいる方は、今回の記事を参考に、ワンちゃんの寝床を改善してみてはいかがでしょうか。